阪急電車と人と防災未来センター、そして神戸賛歌【2019神戸遠征でプチ観光】

阪急電車と人と防災未来センター、そして神戸賛歌【2019神戸遠征でプチ観光】

伊丹空港から蛍池駅で阪急電車に乗り換えて神戸方面へ。
西宮北口からは各駅停車に乗り換えぶらりぶらりと阪急沿線電車の旅を楽しむことに。
木目の内装に小豆色のシート。
シックで上品な阪急電車に乗ると今も姿勢がピンとする。
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「近鉄、阪神ではお菓子を食べても良いけど、阪急電車では本を読みなさい。」
今思うとこの偏見はどうかと思うが、関西の片田舎で育った小生が子供の頃、阪急沿線の親戚の家に遊びに行く時、お袋からいつもそう言われていたことを阪急電車に乗るたびに思い出すのだ。
ただ今も特に神戸線各駅停車の乗客は大人しく行儀よく車内はとても静かで、この沿線の住民のカラーが色濃く出ている気がしてならない。
一駅一駅を過ぎる度、大きな窓の向こうに横たわる六甲の山々が、徐々に近づく。

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春日野道で下車、途中ときちゃんでブランチをして、高速道路の高架下を抜けて人と防災未来センターにたどり着いた。
先般完勝したオオカミ少女と黒王子の中でほんの少しだけ出てきたこの施設。
実はこの映画を見るまでその存在を知らず次の神戸遠征で必ず立ち寄りたいと思った施設だった。

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この施設では阪神淡路大震災を再現映やドキュメンタリー映像、そして膨大な資料で振り返ることができる。
ゆっくり見て回るなら一日かかるかもしれない。
あの時のことは忘れてはいない。
当時まだ関西に住んでいた小生は早朝の大きな縦揺れに一旦飛び起き、自宅に何事もないことを確認してまた眠りに入ったが、再度目を覚ましててテレビをつけてここからほんの70km先でとんでもないことが起きていることを知った。
仕事場の大阪に着くと市街地のビルの一階のガラスがいたるところで割れていて、仕事場の机の島もずれ、備品は床に散乱していた。
携帯電話が普及していなかった時代、職場の学生時代の友達や知り合いに連絡を取り、無事を確認したが、大阪神戸間でほとんどの交通手段は分断され、バイクを持つ友達に物資を託し、見舞いを依頼した。
その後、公共交通機関が復旧し神戸に仕事で向かうことも幾度かあったが、神戸の街の至る所でその爪痕、傷跡を何年も見続けることになった。
それでも自分に知っている阪神淡路大震災はその程度だったのだ。
今回ドキュメンタリーの映像を見て、膨大な資料や寄贈された展示物を見て、阪神淡路大震災の本質や悲しみを実はほとんど何も知らなかったことを改めて認識し、衝撃を受けた。

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この日の夕刻ノエビアスタジアムで聞いた神戸賛歌は、昨年まで毎年のように聞いていたそれとは明らかに印象が違った。
自然と涙が溢れる。

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神戸に住む人たち、ヴィッセル神戸に望みを託した人たちの想いがこの歌の中に、歌詞の中にぎっしりと詰まっていることを今頃になって気づいた。
今度こそ胸に刻んだ。

◆人と防災未来センター
〒651-0073 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1丁目5−2


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