【栗原勇蔵のこと】
いよいよこの時が来たか。
月曜日の公式ホームページのニュースを見てそう呟いた。
そして本人のコメントの最後にある
世界一の幸せものより
という言葉に目頭が熱くなった。
中澤祐二と共にマリノスのゴールを守り続け日本代表にも選ばれた栗原勇蔵がこの冬ついにユニフォームを脱ぐ。
まだ小生がバックスタンドから試合を観戦していた頃は、栗原勇蔵を含むディフェンスラインを綺麗に揃え上下するのを観るのがとても好きでそれは美しい光景だった。
やがて選手のウォーミングアップの際、子供達は中澤祐二のチャントと栗原勇蔵のチャントはセットで覚えるほどセンターバックコンビはその頃のマリノスの日常となり堅守のマリノスのイメージを強固なものにした。
攻撃においても中村俊輔のコーナーキックに綺麗に合わせる二人のヘッドは相手チームには脅威でしかなかった。
栗原勇蔵は生まれながらのトリコロールであり、トリコロールの後継者となり、トリコロールの勇者として今までの人生のほとんどをマリノスと共にしてきたまさに生粋のレジェンドだ。
強くなる為に新陳代謝の激しいクラブに生まれ変わったマリノスの布陣においても彼はマリノスを愛し続け、チームの心の拠り所であり続けた。
一時はチームトップクラスの年棒を貰っていたであろう勇蔵もこの数年は厳しかっただろう。
それでも10年以上前の優勝も残留争いをしたことも優勝を逃したことも全て知っている兄貴の存在は選手にとってもサポーターにとっても大きな存在だっただろう。
選手としてユニフォームを脱いだとしてもいつまでもいつまでもマリノスと共に歩んで欲しいと切に願う。
トリコロールの後継者達にとって彼は目標であり続けるだろうし、彼にとってもマリノスこそが人生なのだから。
この記事へのコメント