<80分からのスペクタクルショー>
札幌ドーム、マリノスを包む空気に独特の雰囲気を感じる。
地方遠征で行く他のスタジアムとは全く異なる風景が札幌ドームにはあってスタンドに立つとなんだかラスベガスに異なるエンターテイメントを観に来たような気分になる。
斜めにしかもどっしりと横たわる大型ビジョンの迫力。
女性のスタジアムDJ。
大きな土台の上に浮き上がったピッチ。
赤と黒とキラキラ光るコンサドールのお姉さん。
ビジター席は比較的見やすいしそう言う意味でのアウェイ感はほとんど無いのだけれど、同じJリーグでありながらマリノスサポーターとしての日常とは異なるサッカー観戦の姿に少しばかりの違和感とその非日常的空気でアウェイ感を感じるのだ。
札幌がJ1に戻ってきてこのアウェイの地でマリノスが勝利したのは恐らく一度。
2年前の最後の遠征はこっぴどくやられた印象で試合後のジンギスカンの味を全く覚えていない。
福森 チャナティップ アンデルソン・ロペス マリノスサポーターとして札幌を代表する選手たちに対して良い選手であるがゆえに、良い印象はない。
そんなドームでのアウェイゲーム、今節マリノスは勝たなければ、川崎・名古屋の背中が見えなくなってしまう正念場。
昨年行けなかったアウェイ札幌戦今年こそは!と事前に飛行機もホテルも予約していたけれど、結果的にはすべてキャンセル、試合開始ギリギリまでテレワーク、そして自宅でのDAZN観戦となった。
試合開始からとてもエキサイトメントな展開に息をのむ。
ボールの回るスピードは一段と早く、ボールの奪い合い、攻守の入れ替わりも一段と激しい。
このカードはミシャ監督のサッカーとポステコグルー監督のサッカーにいつも魅了される。
相手の良いところを潰す闘いではなく、お互いの強みを最大限に発揮しあう展開で札幌との試合はいつ見ても面白いし、マリノスやコンサドーレのサポーターではない一般のスポーツファンが見てもワクワクする試合だろうといつも思う。
守備に安定感が出てきたマリノスだが、試合途中、相手に崩されるシーンは少なくななく、決定的なシーンでマリノスのシュートはこれでもかというほどゴールに嫌われチャンスを逃す。
あっという間の前半45分は0-0。
その後先制したのは札幌だった。
0-1とビハインドになったマリノスの攻撃が修行のように見える。
相手に脅威を受けながらボールを獲られても獲られても、何度でも作り直してゴールを目指す。
試合終了まであと10分とせまった時間、最高のエンターテイメントが待っていた。
交代した、天野純・水沼宏太のアシストによる立て続けのゴールによる逆転に酔いしれる、
札幌の選手は決してあきらめず90分を過ぎて押し込まれる。
相手コーナーキックはいったい何度続いたか、しかも福森にジェイだ。
たった6分のアディッショナルタイムがあっと言う間前半45分以上にずいぶん長く感じるも、最後はエウベルのゴールで締めて3-1のパーフェクトゲーム。
とっても嬉しい逆転勝利に自宅でガッツボーズ。
行きたかった~。札幌ドーム。現地で、あの独特の雰囲気の中でこの試合を見た皆さんはさぞや楽しかったに違いない。
食べたかった~。札幌のスープカレー。絶対忘れられない味になったに違いない。
自宅での観戦とはなったけれど、ラスベガスでは絶対見ることが出来ない、スペクタクルショーを現地で楽しんだ皆様、どうかご無事でお帰り下さい。
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