<広島ですくわれた。>
遠征に行くと、時たま、帰京するマリノスの選手団と遭遇することがあるものだ。
鳥栖遠征で帰りの飛行機が同じだったことあるし、仙台遠征でも、仙台駅ビルのずんだスムージーを買っていて選手団と遭遇したこともあったっけ。
2019年のアウェイ広島戦終了後、広島駅ビルで食事をとるべく歩いているとばったり、選手団と遭遇した。
熱い時期なのに、バリっとスーツを着た遠藤渓太、ほとんど中身が残ってないスポーツドリンクのペットボトルをを鞄にぶらさげた朴一計、そしてブンちゃんことティーラトンの3人がこちらに向かってきたところで小生は(今まで話をしたこともないのに)思わず手をふり、「コンニチワ!」と声をかけてしまった。
考えてみると顔から火がでそうだ。
いつも応援はしているし、もちろん3人のことをいつも見守ってはいたが、ただの一サポーター、小生のことを知るはずもない。
遠藤渓太は知らないおじさんからいきなり声をかけられキョトンとしたのを見てとっても恥ずかしくなったわけだが、小生に声をかけられたブンちゃんが「こんにちわ」と笑顔で返してくれたことでとても救われた気持ちになった。
山中亮輔の突然の移籍でオグさんが「とにかく今できることをする。」と言って急遽連れてきたブンちゃんにさほど期待はしていなかった。
そもそも、レンタルバックしてきた高野遼の初陣のパフォーマンスは予想を遥かに超えたものがあったし、ハードワークとスピードを要求されるポステコグルーのサッカーにブンちゃんがフィットするには相応の時間がかかるであろうことも感じたし、ピッチに立ったブンちゃんのパフォーマンスは恐らく小生の想定通りで、むしろ危なっかしさを感じていた。
それでもポステコグルー監督はブンちゃんを徴用し、ブンちゃんは偽サイドバックを自分のものにし、不動の左サイドバックとなっていった。
日本と比較した時、3年前はまだタイはサッカー後進国。
タイの人たちにとってJリーグは憧れであり目標であったことは確かで、Jリーグで活躍するブンちゃんもタイの子供たちの憧れでとなり、マリノスが優勝することでタイでもマリノスは憧れのクラブになっていく。。
そんな相乗効果まで産み出した。
タイのクラブから移籍金が入るなんてはじめてじゃないか?
コロナ禍で大迫・酒井・がJリーグ復帰をするのと同じ形で、ブンちゃんはタイに帰っていく。
寂しいけれど、あの「コンニチワ!」は忘れない。
人懐っこい彼の笑顔はホンモノだった。
これからも笑顔で日本とタイの絆をつないでいって欲しい。
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