【海夏のフラッグを掲げるときがやってきた。】
横浜F・マリノスでもまだまだファンサービスの日に選手からサインをもらえるという時代があった。
小生の場合、サインはMフラッグに貰うと決めていて、サイン専用のフラッグを購入し、一枚のフラッグにいろんな選手のサインを集めていたものだ。
エンブレムの周りを囲むように選手たちのサインがたくさん入ったフラッグたちは今も家の押し入れで眠っている。
ただ、それらのフラッグにはボンバー(中澤裕二)と吉尾海夏のサインはない。
ボンバーに関して言えば、過去のいろんな経緯から自分の背番号の入ったユニフォームにしかしかも名前入りでしかサインをしないというポリシーの持ち主だった為でこれは結構有名な話で(小生もそうだが)古くからのサポーターには自分の名前とボンバーのサインが入った22番のユニフォームを持っている人は少なくない。
では海夏は?というと、これはちょっとわけが違う。
1年目だったか、2年目だったか、新品おろしたてのフラッグに最初に海夏からサインをもらうチャンスがあった。
スタッフさんと創生でフラッグを引っ張り、ペンでエンブレムの左下を指して「このあたりにサインを。」とお願いすると、海夏はほんのちょっと戸惑うような表情をみせ、
左下全体を覆うように大きく筆を走らせた。
あれま、いやここまで大きく書いてもらっちゃうと、このフラッグに他の選手からサインもらえませんがな。。と小生もちょっと戸惑う。
すると、サインを終えた海夏はにこにこしながら彼の方から握手を求めてきた。
その屈託のない笑顔に「がんばってください!」と敬語で応える小生は、身体は決して大きくないけれどこいつ絶対大物になるな。とその時確信した。
海夏のサインのあったフラッグはその後他の選手のサインが追加されることなく、きれいなまま押し入れに残っている。
3年の武者修行の末、海夏はマリノスに戻ってくる。
この3年でずいぶん成長し、昨年は町田で主力として躍動しJ2ではあるが二桁ゴールを決めるまでになったわけで、来シーズンはマリノスでレギュラー争いをすることなる。
応援の規制も徐々に解除されてきていることだし、ようやくこのフラッグを掲げるときがやってきた。
これからのマリノスを支えていく逸材として、来年J1でブレイクを期待したい。
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