<風とサヴィオとネルシーニョ>
現地観戦出来なかったアウェイ前回対戦は悔しすぎる敗戦。
今節はマリノスに関係する人間であれば誰もがリベンジを誓った大一番だった。
今年の柏レイソルは強い。
5バックで網を貼り、残り4人の個人技でゴールを奪いに行くというシンプルなスタイルはマリノスのアタッキングフットボールとの相性が良いと言えない。
ただこのスタイルで柏レイソルが今年上位にいるのはマテウスサヴィオという類まれな技術の持ち主の存在無くして語れないだろう。
マテウスサヴィオの実際のプレイを目の当たりにするとここ2年で極端に進化を遂げている印象。
一人で二人三人は平気で交わして侵入してくるし足元も正確で難儀な存在だ。
更にホームではあるものの、この日は風がやたら強くピッチの選手たちはボールコントロールに苦労をした認識。
左からのボールは流れやすく、右からのボールは押し戻される。
パスサッカーを志向するマリノスにとっては更にハードルが上がる環境だ。
しかし前半17分 西村が放ったシュートのリフレクションがゴールに吸い込まれた瞬間からネルシーニョのTacticsは崩れた。
これを機に柏の強力なディフェンス陣が欠壊して行く。
前半ゲームを完全に支配したのはマリノスだったが後半、ネルシーニョは明らかに戦術を変えてくる。
ボールを繋ぎチーム全体で連動しながら攻め上がる。
相手や状況によってスタイルを変えながらクォリティも落とさない。
こんな闘い方も出来るとは流石は智将である。
ただその精度ではマリノスが上、又、逞しくなったマリノスのディフェンスがゴールを割らせない。
恐らく柏は今節ほとんど枠内シュートを打てていない。
風とサヴィオとネルシーニョという決して相性の良くない状況で最後まで高い集中力と精度でそれらを上回ったのはマリノス、むしろミスを突かれたのは柏レイソルの方だった。
終わってみれば4-0の完勝。
レオセアラは2ゴール2アシストという文句なしのMOM。
そして今年も厳しい闘いを経験しながら学び、チームが進化していることを実感したゲームだった。
この記事へのコメント