【譲瑠のこと】
マリノスのフロントへの信頼が回復していた2021年ごろはどんな新加入選手を獲得してくるのかワクワクしかなかった。
そんな中最初に入ってきたニュースが当時徳島で早くもスタメンを勝ち取っていた藤田譲瑠チマの加入。
なるほど、そう来たか。
こりゃ早いタイミングで計算できなおかつ未来への大きな投資だわ。
とその時は思ったが、マリノスでの2年弱は決して譲瑠が思い描いていた未来ではなかったかもしれない。
譲瑠の加入、扇原の移籍はいずれもそれほどまでに喜田拓也という壁を更に高くし、渡部皓太のレベルを急激に成長させたように見える。
オフタイムに見せる笑顔は未だあどけない少年だが、いざ試合となれば他の選手にはないリズムとセンスが溢れ出す。
ベンチスタートであっても、スタメンであってもウォーミングアップ前に1人裸足でピッチに上がりボールと芝の感触を確認する譲瑠の姿をスタンドで眺めながらほっこりするのが小生のルーチンだった。
まだ21歳、同世代では圧倒的な存在ではあるもののマリノスでは決してファーストチョイスではない譲瑠も極めて健全かつ厳しいチーム内競争の中で成長し、U代表では確固たる地位を築いていたのはわかっているが、シントトロイデンがそんな譲瑠に白羽の矢を立てたのはちょっとしたサプライズだ。
マリノスでは海外への移籍は少し早い気もするし、時勢を考えると適切なのかもしれない。
マリノスは世界最高峰を目指す日本の若手が世界へのステップアップとして在籍するチームに進化しつつあるのだ。
ベルギーでの活躍だけで終わる選手ではなく更に次の活躍を期待しているし本人もそのつもりに違いない。
この港からあっちー世界へ飛び出せ、譲瑠。
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