【西村拓真のこと】
マリノスの選手の中ではかなり尖ったというか異質なキャラクターの選手が来たものだ。と驚いた。
ただその特異稀なる決定力は確かなもので、マリノスデビュー後のいきなりのヘディングゴールには魅了された。
高い打点からボールがゴールに吸い込まれる様が、相手側ピッチが遠い日産スタジアムのゴール裏からでもハッキリと見えた、その瞬間が目に焼きついて離れない。
ストライカーとして入団したが、トップ下にチャレンジし、選手の幅を広げそのスタイルでマリノスを5度目の優勝に導いた。
あのマルコスジュニオールとポジションを争い、マルコスとは異なる色でマリノスのサッカーを進化させたその功績は大きく、マリノスのサッカーの在り方が拓真の起用法で確立していった気もする。
その特徴はプレイのみならず、素顔でもキャラが立っていて、意外に素朴な受け答えが愛らしくファンを増やしていった印象だ。
昨年は試合に絡みながらも持ち味を活かしきれなかった感は少なからずあるけれど、サッカーというのはそういうものでスカウティングが進化している時代に相手は我々の持ち味を封じ込む仕掛けを研究して挑んでくるのだから、とりわけ攻撃陣が毎年同じレベルの成果を上げるには変化を試行していくしかないのかもしれない。
昨年の高丘の時もそうだったけれど、キャンプが終わって翌週にはACLが始まるこのタイミングでチームから離脱するなんて、ちょっと唐突な印象は否めない。
フロントがこの事態を事前に想定していたんだかしていなかったんだかはわからないけれど、今年は背番号9を背負ったのだからこの移籍は想定できなかったのだろう。
まあ、移籍なんてそんなもの。
海外への挑戦なんだからしゃーないかなぁ。
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